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3巻「漢室の風雲」のあらすじと感想

3巻「漢室の風雲」のあらすじと感想

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十常侍

○あらすじ
少数の農民上がりの兵で敵を倒した劉備たち。朱雋(しゅしゅん)将軍はその成果に驚く。一方、将軍のもとには黄巾賊が全滅したという知らせが入った。

洛陽の街でも民が平和が訪れたことを喜んでいた。

しかし、劉備軍は恩賞の音沙汰もなく、城外で寂しく過ごしていた。彼らは義勇軍だというだけで、正当な評価をしてもらえなかったのだ。

○感想
民衆を苦しめていた黄巾賊は退治され、劉備たちの戦いもひとまず終わりました。それにしても正規軍でないというだけでこの仕打ち。張飛が怒るのも無理はありません。

三国志の時代も現代も、上っ面だけで人を評価するということは変わらないんですね。

13ページ、朱雋の調子の良さに呆れる張飛の顔が笑えます。

17ページ、董卓と皇甫嵩(こうほすう)、二人とも顔が恐いです。まあ、董卓は完全に悪役ですから。

23ページ、張鈞の優しさが見に染みます。捨てる神あれば拾う神ですね。

26ページ、張鈞はまことの憂国の士ですが、こうした人物がひどい目にあうのですから何をかいわんやです。

31ページ、十常侍は許せません。

38ページの兵士を見送る劉備の顔がなんとなく悲しげです。苦楽を共にした兵士たちに十分に報いてやれなかったつらさ、別れの寂しさ、また自分たちを評価してもらえなかったことへの憤りなどがあるのだと思います。

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勅使

地方の警察署長に任命された劉備(字は玄徳)は、早速関羽(字は雲長)、張飛(字は翼徳)とともに任務に励んだ。

そのおかげでこの地の治安も良くなり、民は劉備を慕っていた。そこに都からの使者が訪れることになった。

劉備はできる限りのもてなしをするが、この使者、督郵はとんだ俗物であった。

前回に引き続き、人間社会は不条理に満ちていると感じる話です。督郵のような腐った人物が増えたからこそ、国の屋台骨がゆらいで三国時代は群雄割拠になったのかもしれません。

45ページ、食べ物を足蹴にして暴言を吐く督郵。お前のほうが動物以下だと言いたくなります。

46ページ、張飛の名言「自分が心からほれこんだ人物が侮辱されるということは…自分が侮じょくされるより頭にくるもんだぜ」

60ページ、張飛が呑んだくれていると周りの客も落ち着いて飲めないでしょう。

66ページ1コマ目、脅されて意に反する文書を書かされるのもつらいですね。

77ページ、督郵を放り投げる張飛の怪力。

78ページ、張飛の名言「よく聞け 天下の乱れは天下の乱れにあらず 官の乱れにあるという」 いいこといいますね。

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放浪の旅

警察署長を辞めた劉備たち。彼らを恨む督郵は、この地の太守に彼らを掴まえさせようとする。

劉備の良い評判を知っていた太守はしぶしぶ追手を掛ける。

全身が包帯姿になった督郵、ちょっとかわいいです。

107ページ、戦場が恋しくなったんじゃないのかという張飛。恋をしているというのは当たっています。

117ページ、関羽の名台詞「国を正そうとする者はすべてのことに目をむけねばならぬ」今の政治家に聞かせてあげたいです。

118ページ、劉備たちの辛さがよく伝わってきます。


乱兆

中国各地で謀反が起こり、また平和が乱れそうになってきた。その原因は漢の十常侍による悪政であった。

帝は酒と女に溺れ、健康を害していた。帝には弁と、協という二人の子がいるが、それぞれ母が違う。

自分は先が長くないと感じた帝は、協を跡継ぎにするために、弁の母の兄である何進(かしん)将軍を殺す決意をする。

帝さえ英明であったなら、もっと善政がしかれたとは思いますが、十常侍も帝がそうならないように酒や女に溺れさせたわけです。

国民にとっては非常に不幸なことですね。

132ページ、帝に嘘の報告をする十常侍。狭い世界しか知らない帝にとって、これでは世の実情が分からないのも無理はありません。

140ページ、河北の雄である袁紹が初登場です。

147ページ、世の中の真実を知らずに死んでいった霊帝。寂しい一生でした。

155ページ、自分のしたことの恐ろしさに怯える何進。何をいまさらと思いますが。

159ページ、何進の心変わりに飽きれる一同。袁紹の言うことが本当だと思います。

166ページ、実に無残な光景です。


何進将軍の死

洛陽の街には何進が董太后を暗殺したという噂が流れていた。その噂を流しているのは、十常侍たちだ。

十常侍を討つと決めた何進だが、間者によってそのことは十常侍たちに漏れていた。

何太后の説得によって十常侍を討つことをやめた何進だが、袁紹はとんでもないと言う。

袁紹は四方の英雄を呼び寄せて十常侍を倒すことを進言し、何進もその気になった。

自分たちの権力闘争だけに明け暮れて民をないがしろにする十常侍や何進たち。2000年前から人間は変わってないな、と思ってしまいます。

だからこそ、民のための政治を目指した劉備が人気があるのでしょう。私は三国志の登場人物ではやはり曹操がずば抜けて優れていたと思いますが、志という点では劉備が優れていたと思います。

この3巻では曹操もちらほら登場します。青二才という扱いですが、181ページで十常侍だけを始末すれば良いのに、という当たりは彼の時世を読む目を感じます。

193ページ4コマ目、何進を心配し、また呆れる4人の表情が最高です。
3巻のネタバレ有りレビュー

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