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22巻「初陣孔明」のあらすじと感想

22巻「初陣孔明」のあらすじと感想

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曹軍侵攻

○あらすじ
孔明は劉琦に、春秋時代の申生と重耳(ちょうじ)の話を聞かせた。それによって悟るところのあった劉琦は、打ち捨てられた江夏の地を守りにいくのであった。

一方、曹操は玄武池という人工の湖に船を浮かべて、水軍の訓練をしているという。南方を攻略するつもりなのだ。

果たして、曹操軍10万が新野に攻め込んできた。

○感想
申生は継母の陰謀によって殺されてしまったんですね。恐ろしい話です。毒見に使われて死んでしまった犬もかわいそうに。私は犬好きなので。

劉備は四六時中孔明と一緒にいるので、関羽や張飛など古参の者は面白くありません。ただ、劉備にすればようやく大局を掴み、優れた作戦を立案してくれる軍師を得たのですから、気持ちがわかります。

36ページ、「たいへんな野火ですな。水を向けて消したらどうです」とうまいことをいう張飛。

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博望坡の戦い

孔明は諸将に、曹操軍を破るための命令を下す。しかし、張飛は孔明は危険な戦場に出ず、自分の身の安全を考えていると非難する。

だが、孔明は劉備の印と剣を持ち出し、命に逆らうものは斬るという。関羽も今逆らうことは殿に逆らうことだとなだめ、今回は孔明の計に従おうと諭す。

張飛の気持ちもよくわかります。死地に赴く自分たちと違い、城内にいて策を弄すだけの軍師などになにができる、というわけです。

しかし、やはり私にとっては孔明などの繰りだす見事な策略が三国志の大きな魅力だと思います。まさに孫子の言う「兵は詭道(きどう)なり」(戦いとは騙し合いである)です。

44ページの張飛の名言「お前は自分の身と安全を守る天才であろう」。またまた上手いことを言います。


酔えぬ美酒

曹操軍は惨敗した。10万の兵だったのが死者だけで3万、負傷者数万という結果だった。

みごとな勝利にわきたつ劉備軍。関羽や張飛は美酒を堪能していた。

だが、孔明はさらなる危機を予見していた。曹操自らが戦に乗り出すという危機だ。

劉備軍の兵力は1万足らずだったのですから、まさに大勝利です。分捕った敵の食料や装備なども劉備たちにはとてもありがたかったでしょう。

ですが、劉備は荊州の軍備や兵糧などを利用せよという孔明の進言を容れません。

100ページ5コマ目の孔明の名言「いま小さな感情は捨て大義に生きねばなりますまい。いま荊州を取っておかねば後日必ず後悔します」。

101ページ3コマ目の劉備の名言「いかなる禍(わざわい)にあおうとも恩知らずとののしられるよりはましである」。ああ、仁君でいらっしゃる。ですがこの劉備の判断はやはり間違いでした。


劉表の死

夏侯惇は自らの身体を縛り、曹操に敗戦を詫びる。だが、曹操は後日恥をすすげと言ったのみで、彼をとがめはしなかった。

そして、劉備をこれ以上のさばらせるわけにはいかないと、自ら50万の兵を率いて新野へと向かう。

一方、荊州の劉表は自らの寿命が短いことを知って、劉備に後を託そうとするが、劉備は断る。

そこに曹操軍来たるとの知らせが入る。

これほど劉表も頼んでいるのに断るとは。私が孔明だったら呆れてしまうでしょう。

せめて、劉表が遺言を書いたときに、諸将を集めて劉表自ら劉琦を跡取りにすると明言すればよかったと思います。

そうでなかったために、劉琮の叔父である蔡瑁がまた悪巧みをします。そのせいで劉琦は父の死に目に会えませんでした。

135ページ、正論を説く人物が殺されてしまいます。

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降伏

劉琮を国王に据えた蔡瑁たちは、兵に実戦経験がないこと、劉備や劉琦に離反されることなどを理由に降伏を決めた。

使者が曹操の元に送られ、戦わずして荊州を手に入れられることを曹操は喜ぶ。

一方、劉琮たちの降伏は劉備たちにも伝えられた。伊籍は喪を弔うと称して襄陽に行き、劉琮を確保した上で蔡瑁と蔡氏を斬り、劉備が国を治めてくれと頼むが。

張飛や伊籍の進言こそ本当だと思うのですが、あまりに劉備は仁義に厚い人物でした。

蔡瑁たちにしてみれば、強大な曹操にかなうはずもなく、降伏するというのはある意味賢明な判断です。

162ページ、孔明の名台詞「なんたることを…」。絶好の機会を逃した劉備に対する静かな抗議でしょう。


孔明新野を焼く

曹仁の一軍が新野の手前まで来た。許褚は敵が青い旗と赤い旗で合図をとり合っているのを見て警戒する。

それでも進軍した許褚の目の前には、満月の下で酒を酌み交わす劉備と孔明がいた。

孔明にはこういうときに備えての策もありました。先のことを考えていない劉備とはえらい違いです。

曹仁たちも最初は孔明の計略を警戒していましたが、巧みな心理作戦につい引きずり込まれてしまいました。
22巻のネタバレ有りレビュー

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