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2巻「黄巾賊退治」のあらすじと感想

2巻「黄巾賊退治」のあらすじと感想

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初陣

○あらすじ
幽州の太守、劉焉(りゅうえん)を訪ねた劉備たち。義勇兵として立ち上がった彼らを劉焉は厚くもてなした。

そんな中、黄巾賊が近くの山に陣を張ったという知らせが入る。劉備たちは鄒靖(すうせい)将軍とともに出陣した。

○感想
いよいよ劉備の出陣です。三国志には「この野郎」と言いたくなるような私利私欲のみを考える器の小さな人物も多く登場します。

しかし太守の劉焉は立派な人物でした。

9ページ1コマ目、重すぎる張飛の槍に押しつぶされる兵士たち。さすが怪力です。張飛や関羽、呂布といった豪傑たちがどのような人物だったか、実際にあってみたいです。

14ページ3コマ目、張飛の罪を許し、宴を開いて劉備たちをもてなす劉焉。このあと、朱雋や董卓といった許しがたい小人物が登場しますが実に対照的です。

31ページ1コマ目、自分たちの将がこれだけ簡単にやられては、兵が士気を失うのも当然です。

ちなみに三国志など昔の戦では、武器の性能が大きな戦力差にはならず、個人の能力や戦略が勝敗の鍵を握ったはずです。

そのため、例えば張飛のような無双の勇猛さを持った人物が敵の将を倒せば全軍の士気にも大きく影響したでしょう。

このように戦争において個人の能力が大きな影響力を持ったからこそ、三国志は面白いのだと思います。

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青州城救援

劉備軍のみごとな戦いぶりに兵士たちは沸き返り、劉焉も褒め称えた。しかしそこに急使の知らせが入る。

青州の城が黄巾賊に包囲されたのだ。劉焉は鄒靖を向かわせるが、劉備たちも休む間もなく出陣する。

しかし青州城を囲んだ黄巾賊は強く、劉備たちは苦戦する。

さすがに今回は劉備たちも手こずりますが、関羽が作戦を立てます。

38ページ1コマ目、「えらいぞ乞食部隊」と褒めてもらいますが、喜んでよいのやら…。

81ページ4コマ目、鄒靖将軍も劉備たちが雑軍だからと見下げたりせず、素直に評価してくれています。うれしいですね。


火攻めの計

劉備はかつての恩師である盧植(ろしょく)が官軍を率いて苦戦していることをしり、援軍に向かう。

旧交を温めた二人だが、盧植は3倍の兵力を持つ敵に手を焼いていた。

官軍の兵士は戦いよりも酒や故郷のことを気にしており、士気が低い。そんな者どもに嫌気がさしていた張飛だが、そこに盧植から命が下った。

劉備のみごとな作戦が効を奏します。この頃は劉備も冴えていたんですが(苦笑)。

91ページ6コマ目、盧植の喜びが伝わってきます。苦しい時こそこうした思いやりが心にしみます。

108ページ4コマ目、援軍に来た劉備たちを危険な最前線に配置する、思いやりのない朱雋(しゅしゅん)。こういうのがのさばるのですから、世の中はおかしいです。

114ページ4コマ目、一人10本のたいまつを持っていますので、5千人ほどの軍勢に見えるんですね。

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渡り鳥

見事な戦果を上げた劉備だが、朱雋はそれを喜ばなかった。自分の立場が悪くなってしまうと思ったからだ。

体よく盧植のもとに帰されることになった劉備軍。張飛はこの待遇に憤るが、劉備がなんとかなだめたのだった。

盧植のところへ行く途中、ある囚人が移送されているのを目撃する。

大義のために真面目に働く人間がひどい目にあい、そうでない人間が往々にして金や権力を握り、人に迷惑をかける。

いつの時代もそうなんだなあ、と思わずため息をついてしまう話でした。

129ページ5コマ目、朱雋は本当につまらない男だ。

135ページ3コマ目、張飛の怒りはもっともです。

140ページ2コマ目、張飛はたまにいいことを言います。

144ページ5コマ目、世の中の不条理さを感じる場面です。

160ページ3コマ目、のちに悪政を敷く董卓ですが、その片鱗を見た思いです。

162ページ4コマ目、関羽しか怒れる張飛を止められる人はいないでしょうね。


鉄門峡の死闘

再び朱雋のもとを訪れた劉備たち。敵に苦戦していた朱雋は歓迎する。

朱雋は劉備たちに、張角の弟である張宝が陣を構える鉄門峡の攻略を頼む。張宝は妖術を使い、兵士たちを恐怖におとしいれているというが。

先日とは態度をころりと変える朱雋、わかりやすいですねー。

張宝の妖術ですが、今よりもずっと人々が迷信深かったですから、そう思わせれば効果はあったと思います。

三国志演義には幽霊が出てくるような話もけっこうあったそうなのですが、吉川英治は時代にあわないと考えてそうした話を削ったそうです。吉川先生の英断に私も大賛成です。

さて、劉備は張飛の進言によって活路を見出しますが、儀式を行って兵たちの疑念を払拭しました。これはさすがだと思います。

この時代の戦争は剣と弓矢が主な武器ですから、兵の士気は戦争の行方に直結します。士気が低ければ勝てる戦にも勝てないでしょう。
三国志 2巻のネタバレ有りレビュー

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