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17巻「関羽の苦悶」のあらすじと感想

17巻「関羽の苦悶」のあらすじと感想

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毒殺計画

○あらすじ
頭痛が出た曹操に呼ばれ、処方する吉平だが、曹操は毒薬であることを知っていた。

諸官の出席する宴に、拷問され傷だらけの姿でさらし者にされたのは、当の吉平だった。あまりのひどさに退席する人々。

だが、王子服らは曹操に呼び止められる。

○感想
曹操は一代にして中国の3分の2を手中に収め、また政治にも熱心に取り組むなど並外れて優れた人物でした。

ですが、少なくとも三国志演義では、今回のような非情さというか残酷さも持った人物として描かれています。

もちろん自分を殺そうとするなど曹操には到底許せないことだったでしょうから、見せしめのためにあえて吉平にひどいことをしたのですが、もっと楽に殺してやってもよかったと思ってしまいます。


徐州落つ

曹操は血判状に参加していた劉備と馬騰は許せない。袁紹はすぐに兵を動かせる人物ではなく、徐州を攻めるべしという部下の言葉をよしとして、曹操軍20万が徐州へ向かった。

曹操の怒りの矛先は劉備に向かいました。吉川三国志では、曹操は劉備と共に呂布を倒した後、都で彼と英雄談義をするなど、彼のことを友人として見ていました。

そして、その友人に裏切られたという強い怒りがあったと書かれています。「かわいさ余って憎さ百倍」という感じですね。

劉備も、まさか董承たちの企てが彼の下男の密告によってばれてしまうとは思っていなかったでしょう。

ちなみに吉川三国志では、40ページなどで献策をしている軍師は荀彧、徐州を攻めるように勧める軍師は郭嘉となっています。

一方の横山版では、徐州を攻めるように言っているのはおそらく顔からして、張繍の軍師だったカクだと思います。

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降伏の条件

曹操軍は関羽の守る下ヒの城を落とそうとしている。そして、曹操は関羽を自分の部下としたいので、生け捕りにできないかという。

諸将はあの猛将を殺すことさえ難しいのにと難色を示すが、大軍で城を囲んだ上で、ある方角だけ囲みを手薄にしておき、城外で捕まえるという作戦がとられた。

曹操はもともと有能な人物を愛する男ですが、関羽への情熱はひとしおだったようです。

なにしろ関羽は武芸に長けているだけでなく、高い見識を持ち、民を慈しむ優れた人物でした。それだけに今でも中国では商売の神様としてあがめられています。

横浜中華街の関帝廟(かんていびょう)も、関羽を祀った施設です。

それにしても、桃園の誓いで同じ日に死のう、と義兄弟の約束している関羽、劉備、張飛のことですから、関羽を部下にするのは並大抵のことではありません。

77ページ、陳珪達は劉備暗殺計画を知って関羽たちに知らせました。これは曹操に対する裏切りです。

83ページ、曹操の名言「あの男を余の家臣にするのは余の夢でもあった」

93ページ、夏侯惇の名言「さあ、おとなしく田舎にでもひきこもりひげのシラミでもとっておれ」


臣道

都に来てからの関羽は、玄徳の夫人を守りつつ読書をする毎日だ。そこで、曹操は関羽を呼び出す。

帝からは偏将軍の称号を賜り、それを祝うための宴が催される。曹操は、関羽に心服してもらうためにいろいろと心配りをするのであった。

稀代の英雄である曹操がこれほど惚れ込むのですから、かなうものなら関羽という人物を一度見てみたいものです。

曹操も一方では吉平や董承など自分に歯向かった者を一族もろとも誅殺しました。吉川三国志では董承の娘であった皇后の董貴妃を、帝との子がお腹にいるにもかかわらず殺してしまうという暴挙もしています。

この落差が曹操らしいと思います。

ですが、曹操は、物質的な手段によって徳を示そうとします。劉備と関羽の心の結びつきには、到底及ばなかったわけです。

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白馬の野

袁紹は子供の病も癒えて、曹操に戦いを挑むべきか思案していた。彼の部下である田豊(でんぽう)は曹操軍の強さを考え、ここは自重することを勧めていた。

しかし、袁紹にかくまわれている劉備は、曹操が董承などを粛清したことで人心は離れているので、時は今だとすすめた。

袁紹は出兵を決断した。

劉備は命からがら袁紹のところにたどり着くことができました。結果から言えば、田豊の意見のほうが正しかったですね。ただ、田豊が3年もすれば曹操達は瓦解すると言いましたが、それはないと思います。

結局、曹操軍と袁紹軍は激突します。そこで大活躍だったのが顔良です。高い武力で曹操軍の士気は一気に下がってしまいます。

彼に殺されてしまった宋憲と魏続は、呂布の部下だったのですが部下をないがしろにする呂布を生け捕りにした武将です。
17巻のネタバレ有りレビュー

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