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32巻「渭水の決戦」のあらすじと感想

32巻「渭水の決戦」のあらすじと感想

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一夜城

○あらすじ
西涼軍は寒さに強く、潼関にも立てこもれる。だが野に陣を張る曹操軍は寒さが脅威になる。

それを見計らってか、馬超たちの夜襲も続いていた。さすがに戦上手の曹操も対策に頭を悩ませる。

○感想
珍しく曹操が市井の人物に助けられています。この人物のアドバイスはとても貴重でした。

孫子にも兵法は臨機応変に使えとありますが、その場に応じてやり方を考えなければいけないと教えてくれるお話です。


挑戦状

城から出た曹操は、降参するように馬超に言いますが、そんなことでは父(馬騰)や弟(馬休、馬鉄)の恨みははらせないと馬超は断る。

そして両軍の戦いが始まる。

確かに一夜にして城ができたというのは、曹操軍に天の助けがあるかのように感じます。曹操はこの一言で味方の士気を高めようとしたのかもしれません。

許褚は馬超に挑戦状を送り、翌日両者の一騎打ちが繰り広げられます。

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和睦

馬超があれほどの剛の者とは、と曹操は嘆く。そこで曹仁が、渭水の西に伏せている朱霊(しゅれい)と徐晃の軍を増やすことを提案する。

それを知った馬超たちは脅威を感じる。敵に前後から囲まれ、糧道(食糧輸送路)を立たれるかもしれないからだ。

この辺りは兵力が多い曹操軍のほうが有利と言えそうです。また、曹操には知略に富んだ参謀がいることが、後に影響します。


離間の策

馬超たちは曹操を疑って、毎日片方が曹操軍を、もう片方が別働隊を見張ることにする。そして、韓遂が曹操軍を見張っていると、曹操が城から出て、韓遂と世間話をする。

やはりこのあたりが曹操軍と馬超軍の人材の厚さの違いか、と思ってしまいます。


馬超の敗退

韓遂は曹操に会い、帰順を申し出た。喜ぶ曹操だが、馬超はこの機に殺してしまわないといけない。

そこで、韓遂が馬超と仲直りをしたいといって酒宴を設けることにする。

もともとは一致団結して曹操と戦ってきた馬超たちでしたが、こうなってしまうとは運命のいたずらですね。

119ページ3コマ目、不気味な光景です。でもこれが戦争の真実でもあります。

130ページ、馬超を捕まえれば大名になれるのですから、やる気がでないはずがありません。

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教門国

馬超が敗れたと聞き、一番驚いたのが漢中を治める張魯(ちょうろ)であった。ここは五斗米道(ごとべいどう)という一種の道教で治められている。

そして張魯は貢物を送る代わりに官職を得ていたが、馬超と親しくしていたこともあり、曹操に攻められるのでは、と怖れる。

五斗米道は、病などに苦しむ人を反省させたうえで、天に祈って治してあげる。治った人はお礼に米を5斗差し出すという宗教です。

また、宿舎があって旅人が泊まることができ、食事も無料で出してもらえます。

加えて、領地の人間が罪を犯した時は3回までは許します。これだけみると、けっこう良心的な宗教に思えます。

ただ、主である張魯が立派な人物だったかというと疑問に思います。


劉璋の治める蜀(現在の四川省)は、周囲を山で囲まれ、非常に交通の便の悪い場所だ。だが、それだけに天然の要塞でもある。諸葛孔明が目をつけていたのも当然と言える。

張魯が蜀を狙っていると聞き、劉璋(りゅうしょう)はどうしたものかと部下に相談する。張松(ちょうしょう)は、戦った経験のない自国の兵では勝てないから、曹操に頼んで守ってもらうべきだと進言する。

張松は私の好きなキャラクターです。顔が醜かったそうで、横山三国志でもユーモラスな顔になっています。

三国志の面白いところは、武将だけでなく張松のような文官も個性的で、それぞれ活躍するところです。

登場人物の多さや物語の舞台の広大さなどもあり、三国志演義は世界で一番面白い小説だと私は思います。


孟徳新書

張松は曹操に拝謁を願うが、なかなか会わせてもらえない。それは役人に賄賂(袖の下)を渡さなかったからだ。

やっと曹操に会えた張松だが、失礼なことを言っては曹操を怒らせる。

はたから見ているとハラハラする張松の暴走ぶりですが、彼の異才が明らかになります。

今回登場する曹操の著書、「孟徳新書」ですが、どうも孫子の注釈書のようです。


百たたきの刑

曹操の兵士を見た張松は、蜀は仁徳によって治めているので兵などいらないといい、曹操のこれまでの敗戦を並べ立てる。

怒った曹操は彼を殺すように命じるが、諌められて百叩きの刑を言い渡す。

張松はまるで外交には向いていませんね(笑)。でも医者にもてもらって「うぐぐ」という彼がかわいそうです。
32巻のネタバレ有りレビュー

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