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42巻「曹操の死」のあらすじと感想

42巻「曹操の死」のあらすじと感想

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麦城に走る

○あらすじ
呉軍に戦いを挑む関羽だが、蒋欽(しょうきん)が立ちふさがる。蒋欽は退けたものの、その先には呉軍に入った荊州の兵がたくさんいた。

彼らの呼びかけに、関羽配下の兵はつぎつぎと脱走する。

○感想
兵士たちの気持ちはわかります。父や兄など家族が敵になっていたら、戦うことはできないでしょう。あの関羽でさえ、彼らをつなぎとめることはできませんでした。

その関羽の名言「離散した兵を再び軍旗のもとに呼びもどすなどどのような名将でもできぬことじゃ」。


援軍きたらず

麦城の将兵は大半が負傷し、食糧も底をつきかけている。そこに諸葛瑾が訪れ、降伏するように説得する。

孫権も関羽を殺したくないので、諸葛瑾をつかわしたのです。しかし、関羽の意思は固いのでした。

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関羽の最期

孫権は関羽に降伏を進めるが、関羽は断固として聞かない。やむなく、孫権は関羽と関平の首を斬る。

ああ、ついに美髯公(びぜんこう)関羽の命が終わってしまいました。


首騒動

関羽の死後、民衆の間でいろいろな噂が広まった。彼の愛馬である赤兎馬(せきとば)がまぐさを食べなくなって死んだとか、呂蒙が彼に呪い殺されたというようなものである。ただ、呂蒙は実際に病死した。

張昭は孫権が関羽を殺したことで、蜀は命がけで呉を攻めると忠告する。

関羽がいなくなると、三国志の世界がとても寂しくなります。その彼をめぐって、張昭と司馬懿が知恵の比べあいになります。


蜀鳴動

伊籍と馬良が成都に着き、関羽の苦境を伝える。その後廖化も到着し、麦城のことと、劉封たちが援軍を出してくれなかったことを伝える。

劉備は、成都の援軍が着くまで関羽なら生き延びる男だ、援軍を出さなかった劉封と孟徳は許せないと語る。

今回は非常に重苦しいストーリーです。


曹操の発病

関羽が死んだことで安心していた曹操だが、このところ毎日のように頭痛とめまいが起きる。

そこで、部下が新しい宮殿を建てることをすすめる。

木に神などが宿るという思想は、中国でも日本でも同じなんですね。北欧神話にもユグドラシルという世界樹が出てきますが、昔から人間は木に特別なものを感じてきたのでしょう。

曹操は偏頭痛持ちでした。

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名医華佗

曹操は華歆(かきん)に言われて、名医華佗(かだ)を呼び寄せる。華佗は、曹操の病気は脳から来ていると診断し、手術をすすめる。

華佗は自分は関羽の腕も手術で治したと答える。しかし、曹操は腕と脳を一緒にするな、関羽の恨みを晴らそうとしているのかと憤激し、華佗を牢に入れてしまう。

せっかく治るチャンスだったのに、曹操は墓穴を掘ってしまいました。華佗は麻肺湯(まはいとう)とか麻沸散(まふつさん)と言われる麻酔薬を使って外科手術をしていたと伝えられています。

そうだとすればすごく高い医療水準ですね。でもさすがに脳を開けられるのは曹操でなくても、抵抗があります。


曹操の死

曹操の元に呉からの使者が来た。孫権からの手紙を読むと、自分は臣であるとへりくだっており、曹操は帝位につくように、と勧めてあった。

曹操の家臣も、彼が帝位につくように勧める。

孫権からの手紙は意外な内容でした。その狙いを考えると、曹操を帝にさせれば、曹操は漢室から位を奪った簒奪者となるので、魏の名を落とし、呉が魏を討つ大義名分ができるということだと思います。

あるいは魏を油断させる目的かもしれません。


新魏王

曹操亡き後、後継者争いが起きる可能性があった。そこで急いで詔(みことのり)がとられ、長男の曹丕(そうひ)が後継者となる。

ところが、次男の曹彰が10万の兵を率いて都を訪れた。

曹丕も偉大な父の後を継ぐということはかなりの重荷だっただろうと思います。


兄弟相争う

曹丕は、曹植と曹熊が喪に参らず、新王の祝賀にも来ないことを問う手紙を送る。

これを見た曹熊は、自分が参らなかったのは病気の為だったが、罪を恐れて命を断ってしまう。

曹熊は気の毒でした。英雄の息子というとうらやましい感じがしますが、曹操の子供たちを見るとそうでもないようですね。

曹熊もせめて手紙でも送れば疑いは晴れたと思うのですが。


七歩の詩

曹植と部下に曹丕は死罪を命じる。しかし、母が曹丕に、兄弟で血を流すことはやめてくれと頼む。

そこで曹丕の部下が、曹植に詩を作らせることを提案する。

七歩の詩は有名なエピソードです。それにしても兄弟間で反目するとは悲しい事ですね。曹操は草葉の陰からどう思ったのでしょうか。


叛乱の芽

曹操の死を聞いた劉備は、自分が生きている間にやれるべきをやっておかねば、と考える。

そこで劉備は呉を倒すことを提案する。廖化は、その前に関羽を見殺しにした劉封と孟達を罰するべきだと申し出る。

203ページを見ると、上庸には数万の兵がいるとあります。もし麦城で関羽が孤立していたときもこの兵力があったとすれば、やはり一万くらいの兵力を割いて麦城に向かわせ、その一方で兵力が不足なら成都に援軍を頼むことはできたでしょう。

それを考えると、劉封たちへの処分はしかたないとも思えます。
42巻のネタバレ有りレビュー

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